内閣官房副長官

2009(平成21)年5月

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5月31日(日)曇り雨

●1100〜横浜開港150周年記念式典/パシフィコ横浜

我が国の開国、横浜港開港から150周年を迎えました。今日はその祝賀のための「横浜開港150周年記念式典」がパシフィコ横浜で開催されました。天皇皇后両陛下、内閣総理大臣、衆参議院議長、最高裁判所長官、外務大臣などの来賓とともに多くの市民が祝いました。


5月30日(土)雨曇り

●1910〜日露首脳電話会談/公邸

公邸で日露首脳電話会談が行われました。立会いで私も参加してその様子を見守りました。主なテーマは北朝鮮の核実験に対する安保理の決議案についてでした。終了後慌しく地元横浜に戻りました。
外務省から正式に発表になった電話会談の概要は下記の通りです。
▼本30日午後7時10分より約25分間、麻生総理大臣は、メドヴェージェフ・ロシア大統領との間で日露首脳電話会談を行ったところ、概要は以下のとおり。
1.麻生総理より、北朝鮮に関して、概要以下のとおり述べた。
(1)安保理を含め、国際社会の働きかけにもかかわらず、北朝鮮が再び核実験を実施したことは深刻な事態。断じて容認できない。
(2)追加制裁を含む強力な安保理決議を迅速に採択し、国際社会の意思を明確に示すことが不可欠。
(3)五者(注:六者会合メンバーである、日、韓、中、米、露)として一致して対応することが重要である。
2.これに対して、メドヴェージェフ大統領より、概要以下のとおり述べた。
(1)核実験のみならず、北朝鮮がとっている一連の行為は、国際安全保障に対する深刻な事態であり、強い挑発である。
(2)特に核実験は安保理決議1718の明確な違反であり、適切に反応しなければならない。
3.これを受けて、双方は、今後制裁を含む強い決議を目指すことで一致し、引き続き五者を含め連携していくことで一致した。
4.最後に、双方の間で、7月のイタリアで予定されている日露首脳会談を楽しみにしているとのやりとりがあり、よく準備していくことで一致した。
以上


5月29日(金)雨曇り 補正予算成立

●0715〜総理打合せ/官邸総理室

●0815〜閣議/院内閣議室

●0910〜国対正副/院内第22控室

●0940〜国対委員会/院内第24控室

●1100〜高度人材受入推進会議/官邸4F大会議室

●1300〜アイヌ政策有識者懇談会/官邸4F大会議室

●1415〜代議士会/院内第14控室→●1430〜衆院本会議@/本会議場→●1700〜衆院本会議A/本会議場

●1800〜経済財政諮問会議/官邸4F大会議室


5月28日(木)

●0715〜総理打合せ/官邸総理室

朝早くから総理との打合せが行われました。

●0830〜教育再生懇談会/官邸4F大会議室

教育再生懇談会が開催され、これまでのとりまとめがなされ、官房長官に手渡されました。

※0900〜参院予算委員会(集中審議)/参院

午前9時から12時までの3時間にわたり、参議院の予算集中審議が行われました。浅野副長官が担当し、私は国対正副へ出席しました。

●0910〜国対正副/院内第22控室

国会は大詰めを迎えています。大島理森国対委員長から今日の動き、今後の動きについて説明がなされました。

●1005〜横浜市長要望/官邸副長官室

中田宏横浜市長が来訪され、骨太方針2009策定に関し、国地方の組織のあり方や予算についての要望を受けました。

●1030〜衆院議運理事会/衆院議運理事会室

議運理事会の冒頭に、私から浜田防衛大臣の海外出張の説明を行い、理事会で承認されました。

●1245〜代議士会/院内第14控室→●1300〜衆院本会議/衆院本会議場

代議士会で議運理事より本日の本会議の議事内容が説明・了承され、本会議場に移動しました。本日の議題は下記の通りです。
@経済上の連携に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第7号)→起立採決・賛成多数・承認
A日本国とスイス連邦との間の自由な貿易及び経済上の連携に関する協定の締結について承認を求めるの件(条約第13号)→起立採決・賛成多数・承認
B航空業務に関する日本国とサウジアラビア王国との間の協定の締結について承認を求めるの件(第170回国会条約第3号)→異議なし採決・承認

※1400〜参院消費者特委(総括質疑・採決)/参院

総理の午後は参院の消費者特別委員会の総括質疑に出席しました。

●1600〜国交部会・議連申し入れ/官邸副長官室

自民党国土交通部会・議員連盟からの申し入れを受けました。

●1630〜日本歯科医師会等役員就任披露パーティー/ホテルオークラ

麻生総理の代理で日本歯科医師会の役員就任披露パーティーに出席し、総理の祝辞を代読しました。

●1800〜安心社会実現会議/官邸4F大会議室

安心社会実現会議も最後の詰めの段階に入ってきました。これまでの取りまとめの原案が示され、各委員会ら意見が述べられました。次回には取りまとめの原案が作成される運びです。

●2145〜日英首脳電話会談/公邸

日英首脳会談が電話で行われ、北朝鮮問題などについて意見交換が行われました。


5月27日(水)晴れ 新代表と初QT

●0910〜国対正副/院内第22控室

大島理森国対委員長は二幹二政二国(自公の幹事長・政調会長・国対委員長)の協議に出席のため遅れて国対正副に出席されました。大島委員長は「いよいよ会期末を6月3日に迎える。補正予算関連法案や国民年金法案など重要法案がまったく進んでいない。国民の安心のために成立を目指さなければならない。また北朝鮮核実験実施に対する抗議決議案の処理は迅速であり、しかも全会一致でまとまった意義は大きい」との趣旨の挨拶がなされました。

●1030〜全国市議会議長会定期総会・総理代理挨拶/日比谷公会堂

全国市議会議長会の恒例の総会が開催され、お招きいただいていた麻生総理の代理として私が出席しました。そして麻生総理の祝辞を私が代読しました。地方が元気にならなければ日本は元気になれないとの考えから麻生総理は数次にわたり地方に対する予算を大胆に計上してきました。麻生総理は全国市議会がそれぞれに工夫を凝らし、経営者たらんとする市長と市議会が協力して地域・市民の安心安全をつくり上げることができるよう、その活躍に期待しています。

●1120〜川崎市長要望/官邸副長官室

川崎市の阿部孝夫市長が来訪されました。地方自治体の現況についてご説明いただき、今検討すべき国と地方の抱える課題についての要望書を受け取りました。

●1300〜総理打合せ/官邸総理室

党首討論についての総理打合せに同席しました。

●1500〜党首討論/参院

民主党の鳩山代表との初めての党首討論が参議院側で開催され、国家観、西松問題、政治資金などのテーマについて討議されました。

●1800〜国・地方の定期意見交換会/官邸3F南会議室

政府の基本方針策定前、予算確定前の年に二回開催されている「国・地方の定期意見交換会」が開催され、その意見交換会の概要について私から記者の皆さんに説明しました。


5月26日(火)晴れ

●0815〜総理打合せ/院内総理室

日米首脳会談が電話で行われることになりました。その会議内容などについて打合せが行われました。

●0830〜閣議/院内閣議室

閣議後記者会見で、河村官房長官から閣議の概要について下記の通り報告されました。
「閣議の概要を申し上げます。一般案件として、「構造改革特別区域基本方針の一部変更」について、ほか23件及び政令・人事案件が決定されました。次に、大臣発言として、小渕大臣から「食育白書」と「食育月間の実施」について、野田大臣から「障害者白書」について、法務大臣から「人権教育・啓発白書」について、国土交通大臣から「土地白書」について、財務大臣から「対外の貸借と国際収支に関する報告書」について、総務大臣と小渕大臣から「配偶者からの暴力の防止等に関する政策評価」について、ご発言がございました。閣僚懇談会においては、環境大臣、経済産業大臣、佐藤大臣と私(官房長官)から「夏季の省エネルギー対策とクールビズの実施等」について、発言がございました。」

●0850〜日米首脳電話会談/院内閣議室

閣議後記者会見で、河村官房長官から日米首脳電話会談の概要について下記の通り報告されました。
「日米首脳電話会談について申し上げます。北朝鮮の核実験は、北東アジア及び国際社会の平和と安定に対する重大な脅威であり、安保理を含め国際社会におけるこれまでの働き掛けを無視し、今回、北朝鮮が再び核実験を実施したことは深刻な事態であり、断じて容認できない、という点で、見方で一致をいたしました。さらに強い安保理決議を迅速に採択して国際社会の意思を明確にすることが重要であるということについても一致をいたしました。今後、日米、さらに日米韓で緊密に連携していくということ、また、中国、ロシアとも連携をしていく ことが大切であるということを確認し合いました。」

●0910〜国対正副/院内第22控室

いよいよ重大な局面を迎えてきました。大島理森国対委員長からこの国会運営についての心構えと具体的な取り組みについて説明がなされました。

●1100〜与党・北朝鮮ミサイル核問題対策本部/院内常任委員長室

与党の北朝鮮ミサイル・核問題対策本部に政府側として私が招かれ、政府の北朝鮮核実験問題について現在持つ情報についてご報告しました。 与党としての非難声明が確認されました。また、国会側でも、同様に抗議決議を提出すべく鋭意調整中との報告がありました。

●1315〜代議士会/院内第14控室→●1330〜衆院本会議/本会議場

本日の本会議の議事内容が議運理事から説明され、代議士会で了承されました。その後、本会議場に移動し下記の通りの審議がなされました。
@北朝鮮核実験実施に対する抗議決議案(小坂憲次君外7名提出)→異議なし採決・全会一致承認
A一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第67号)→起立採決・賛成多数・可決
B国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)→異議なし採決・可決
※これにより夏のボーナスは、議長・副議長・議員は二割削減されることになりました。
C国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)→起立採決・賛成多数・可決

●1350〜神奈川県知事要望/官邸副長官室

地方自治の在り方について神奈川県の松沢知事から提言がありました。多岐にわたる要望ですが、これからの地方分権、道州制の取り組みに合わせて検討することになります。

●1415〜メルマガ編集会議/官邸副長官室

今回は北朝鮮核実験問題を取り上げました。

●1515〜日豪首脳電話会談/官邸総理室

北朝鮮核実験問題について日豪首脳電話会談が行われました。アジア太平洋に対する脅威と受け止め、安保理対応などに一致協力して進んでいくことが確認されました。

●1630〜番懇/官邸3F南会議室

北朝鮮核実験問題、組織再編などについて番記者の皆さんからたくさんの質問を頂戴しました。

●1800〜官房長官打合せ/官邸官房長官室

事務的な打合せ、確認が官房長官の下で行われました。


5月25日(月)曇り雨

●1145〜国対正副/院内第22控室

日程をにらみながら会期末に向けてどのように対応するか、大島理森国対委員長からご指導がありました。

●1200〜政府与党協議/院内常任委員長室

政府与党協議会後 林幹雄幹事長代理記者会見(平成21年5月25日(月)12:45〜12:50 於:院内平河クラブ会見場)
−政府与党協議会の内容説明−
《河村建夫官房長官発言》
「国会は、補正予算や消費者庁設置法等、精力的に審議を進めていただいている。早期成立に向けてよろしくお願いしいたい」
「新型インフルエンザについて、先週、以前からの行動計画を柔軟に対応していく必要があるとの観点から、基本的対処方針案を改定した。また観光業や地元の商店街等で影響が出ているので、万全の対応をしていきたい」
「地球温暖化について、国民の理解を得ながら6月前半には中期目標を決定していく考えだ」
「日本郵政の西川社長の去就について、麻生内閣として総合判断を下したい」
「厚生労働省の組織のあり方について、麻生総理から検討の指示があったので、与党と連携して検討を進めたい」
「北朝鮮による核実験について、11時45分に官邸に対策室を設置した。情報収集をしているところであって、確認され次第、対策本部を設置する。そして、安全保障会議を招集する方向だ」とのご発言があった。
《細田博之幹事長発言》
「補正予算審議は、参院で審議中だが、残る会期内に成立できるようお願いしたい。残る補正予算関連法案や消費者庁設置法案、海賊行為対処法案、国民年金改正法案等の重要法案もよろしくお願いする」
「新型インフルエンザは、新たな感染確認数は減少傾向にあり、休校していた学校も再開し始めたが、油断できないので、引き続き、注視しながら柔軟できめ細かい対応をしていきたい」
「民主党は、政府与党に対して『自分たちの権力をいかに守るか、きゅうきゅうとしている』と批判する報道があったが、政府や他党を批判する前に、国民から批判されている自身の政治資金問題について、説明責任を果たすことが先決ではないか」
「北朝鮮による核実験について、与党として官邸での対策本部の設置などを見極めながら『北朝鮮ミサイル・核問題対策本部』を設置する」との発言があった。
《北側一雄公明党幹事長発言》
「新型インフルエンザについて、観光業や商店街に影響が出ているので、中小企業のセーフティネット等の対応をしていく必要がある」
「北朝鮮による核実験について、(事実とすれば)国連決議違反は明確であるので強い意志を示していくことが必要である」との発言があった。
《その他の発言》
「国会について、6月3日が会期末であるので緊張感を持って対応して、補正予算を1日でも早く成立させるよう努力していこう」
「核実験における国会決議について、核軍縮も含めて検討していきたい」との発言があった。

●1400〜衆参与党国対/院内第21控室

残された国会日程は大変厳しくなっていますが、会期末までに重要法案をしっかり上げていく努力が求められました。

●1600〜日韓首脳電話会談/官邸総理室

北朝鮮核実験について、麻生総理は韓国の李明博大統領と電話会談を行いました。安保理決議に対する明白な違反で断じて容認できないと一致しました。

●1700〜党役員会/院内総裁室

役員会後 石原幹事長代理記者会見(平成21年5月25日(月)17:40〜17:50 於:院内平河クラブ会見場)
−役員会の内容説明−
《麻生太郎総裁発言》
「本日、北朝鮮が核実験を行ったとの発表があった。事実であれば、NPT(核兵器不拡散条約)に対する挑戦であり、国連安保理決議に明確に違反するものである。国際社会が一致して対処していく必要がある。本日、この問題等々を巡って、李明博韓国大統領と電話会談をし、日米韓連携していくことを確認した。国連安保理の会議が日本時間で今晩、招集されることになると思う」
「27日(水)に党首討論(QT)が行われるが、政権担当能力について、どちらにあるのかはっきりと主張し、民主党の財源論や安全保障の問題について指摘していきたい」
「現在、補正予算は参議院において審議中であるが、早期成立をお願いしたい。関連法案や他の重要法案もよろしくお願いしたい」
「新型インフルエンザは、先週新たな対処方針を決め、地域実情に応じた対応をしていくことにした」との発言があった。これまでの指針は、鳥インフルエンザを念頭に置いたものであったが、それを変更したということだ。
「太平洋・島しょサミットについて、16か国の国・地域を代表する方が参加して、北海道で行われた。年を追うごとに海岸線が狭くなっているなどの現状に沿った環境問題の対応を日本としてやっていきたい」との発言があり、「身につまされた」との感想を述べられていた。
「安心社会実現会議や骨太の方針2009の取りまとめの作業を行っているが、党の方も政権公約等の作業をよろしくお願いしたい」との発言があった。
《細田博之幹事長発言》
「北朝鮮の核実験を行ったという発表について、これは断じて許すことはできない。与党としては、本日、『与党北朝鮮ミサイル・核問題対策本部』を設置した。明日11時に、院内常任委員長室で対策本部の初会合を開催する。政府においては、関係国と連携して、国連安保理で安保理決議を含めた断固とした対応を取ってほしい。また、日本独自の制裁や国会決議についても、早急に検討を進める必要がある」
「補正予算、残る消費者庁設置法案、海賊行為対処法案、国民年金法改正法案などの重要法案もよろしくお願いしたい」
「新型インフルエンザについて、引き続き油断できないので、きめ細かい対応をしていきたい」
「来週から6月だが、6月1日から9月30日までの間、いわゆるネクタイ・上着を着用しなくとも良い、『クール・ビズ』を行うので、よろしくお願いしたい。なお、政府は毎年6月最初の閣議の際に、沖縄のかりゆしウェアを着用しており、わが党も歩調を合わせて来たので、本年も6月2日(火)の役員連絡会に際し、かりゆしウェアを着用する」との発言があった。

●1730〜安保会議/官邸総理会議室

午前9時55分頃行った北朝鮮による核実験に対応するため安保会議が招集されました。麻生内閣総理大臣は下記の通り声明を発表しました。

内閣総理大臣声明

平成21年5月25日

1.北朝鮮は、朝鮮中央通信を通じ、本日、地下核実験を実施し、成功させた旨公表した。また、我が国においても、気象庁が、本日午前9時55分頃、通常の波形とは異なる、北朝鮮の核実験によるものである可能性のある地震波を探知したところである。

2.北朝鮮による核実験は、北朝鮮が大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイル能力の増強をしていることと併せ考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく害するものとして断じて容認できない。北朝鮮に対し厳重に抗議し、断固として非難する。かかる行為は、平成18年10月14日の国連安保理決議第1718号に明確に違反するものであるとともに、NPTに対する重大な挑戦である。また、日朝平壌宣言や六者会合の共同声明にも違反するものである。我が国は、同盟国である米国をはじめとする関係国と連携しつつ、国と国民の安全の確保に引き続き万全を期するとともに、今後の必要な施策について早急に検討を進める。

3.北朝鮮は、既に平成18年10月に核実験の実施を発表し、また、本年4月には我が国を含む関係各国が自制を求めたにもかかわらず、安保理決議に違反するミサイル発射を強行した。本年4月13日の安保理議長声明で、北朝鮮が安保理決議第1718号の下での義務を完全に遵守しなければならないとされている中での核実験の実施は、国連安保理の権威に対する更なる重大な挑戦である。

4.我が国は、既に国連安保理緊急会合の開催を要請したところであるが、米国及び韓国をはじめとする国際社会と連携して、国連安保理等において迅速に対応していく。 また、北朝鮮が、安保理決議第1718号等を完全に履行するよう要求する。我が国は、この機会に改めて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け具体的な行動をとるよう、北朝鮮に強く求める。

5.核実験に伴う放射能の我が国に対する影響については、政府としては、放射能対策連絡会議を開催し、関係省庁、機関の協力を得て、我が国における放射能の測定体制を強化するとともに、関係各国と連携し万全な体制で対応する考えである。

●1800〜月例経済報告関係閣僚会議/官邸4F大会議室

大変厳しい経済の状況について詳細な説明を受け、了承しました。


5月24日(日)曇り雨

●1000〜地球温暖化問題懇談会/官邸2F大ホール


5月23日(土)トマムは雨 太平洋・島サミット

●0815〜朝食兼打ち合わせ

今日は、朝から昼過ぎまで会議が続く多忙な一日となる予定です。海外、国内問わず、総理の出張は毎回そうですが、行事毎にゆっくりと打ち合わせをするという時間の余裕もありませんので、朝食の時間は重要な打ち合わせ時間となっています。私もご一緒し、今日一日の動きやサミットでの対応振りなどにつき、朝食を摂りながら打ち合わせを行いました。

●0900〜第5回太平洋・島サミット/アルファ・ビレッジ〜1220

昨日に引き続き、第5回太平洋・島サミットの第2セッション、第3セッションの協議が行われました。

▼0900〜第2セッション(人間の安全保障)〜1035

「人間の安全保障」に関する第2セッションでは、現在の世界経済・金融危機の下で観光収入や海外からの送金の減少といった苦しい状況に置かれている大洋州諸国における様々な脆弱性の克服について議論が行われました。特に、水供給問題や災害対策については、麻生総理から海水淡水化設備の供与による支援策や「自然災害保険メカニズム」などの協力策を説明し、各国から高い評価を得ました。

▼1050〜第3セッション(人と人の交流)〜1210

人的交流に関する第3セッションでは、麻生総理から、日本と太平洋の島国との間の「人と人との関係」を強化するための政策パッケージである「キズナ・プラン」が紹介され、日本と大洋州諸国との間で「太い」「新しい」そして「強い」キズナを築いていくための各種の具体策を説明しました。これに対しても、各国から「キズナ・プラン」を高く評価し、日本のイニシアティブに感謝するとの発言がありました。また、運輸能力の向上、スポーツ交流を通じた人的交流、観光、漁業といったテーマについても、活発な議論が交わされました。

▼1210〜閉会セッション〜1220

最後に、麻生総理から、議論の締めくくりとして、太平洋の島国に対し、今後3年間で500億円の支援を行っていくことを表明し、今後3年間のパートナーシップの基礎となる「北海道アイランダーズ宣言」が採択されました。そして、最後に、共同議長であるタランギ首相からも締めくくりの発言があり、今回の太平洋・島サミットは、各国首脳による、日本の協力への感謝を示す賞賛の拍手の中で閉幕しました。

●1245〜共同議長による記者会見/VIZスパハウス〜1310

第5回太平洋・島サミットを終え、共同議長より、会議での議論を総括する共同記者会見が行われました。打合せ絵を終えて会見会場に移動すると、会場は大きな造波装置のついたプールを背景にしており、日本と海外からの多くの記者団の皆さんを前に行われました。

総理からは、日本と太平洋の島国との協力のさらなる進展と双方の関係の一層の強化について、力強い発言がありました。

●1350〜記者ブリーフ/ザ・タワー

既に、サミットの成果に関する共同議長による発表が行われた後ですが、サミットでの議論がどのようなものであったのかについては、さらに詳細に記者団の皆さんにご説明しなければなりません。私は、その説明の任を負っていますので、昨日同様、再度総理一行から離れて、記者ブリーフを行いました。総理一行の宿舎出発まで30分を切った中での記者ブリーフとなり、またしても、かなり駆け足でのご説明となりました。記者団の皆さんも大変だったのではないかと思います。記者ブリーフを終えて、私は、総理一行が出発準備をしている宿舎に飛んで帰りましたが、出発10分前にギリギリセーフで、車列の随員バスに飛び乗りました。

●1520〜とかち帯広空港発(政府専用機)→羽田空港着〜1705

その後、一行の車列は宿舎を出発し、とかち帯広空港に向かいました。その車中で、食べ損ねていたお弁当にやっとありつくことができました。毎度のことですが、出発はいつも時間との闘いでバタバタとしてしまいます。帯広空港から羽田までのフライトは、またまたあっという間に過ぎてしまいました。

感想

「太平洋・島サミット」は、今回で5回目となりました。16の太平洋諸島フォーラム(PIF)加盟国・地域の首脳・代表が一堂に会し、日本との協力について議論を行う、大規模で重要な会議です。晩餐会でのお話などを伺うと、太平洋の島国の皆さんは、太平洋に隔てられていることもあって、なかなか皆が集まって顔を合わせるような機会は多くないとのことでした。そのような意味からも、このように首脳レベルが一度に集まる会合の機会を設けるだけでも、大きな意味があるのだと思いました。

今回のサミットでは、気候変動問題、人間の安全保障、人的交流という3つの柱について、2日にわたって議論が行われましたが、いずれも、非常に真剣な、そして活発な議論となりました。特に気候変動問題については、太平洋の島国の中には、ツバルやキリバスのように、温暖化による海面上昇で国が海面下に沈んでしまうかも知れない、という深刻な脅威に直面し、まさに生存の問題に苦しんでいる国があり、時に身につまされるような、本当に深刻な問題提起が多くなされました。気候変動問題については、ついつい、温室効果ガスの排出削減量を巡る主要国間の外交的な駆け引きに目が向きがちですが、太平洋の島々の住民の方にとっては、そのような外交ゲームにかまけていてはいけない、というほど目の前に迫った脅威があるのだと、実感しました。

また、そのような深刻な問題があるにも拘わらず、太平洋の島国の首脳たちは、とてもおおらかで明るく、現在の脅威と戦いながらも未来に強い希望を抱きながら、真剣な議論を行われていました。その様子にとても強い感銘を受けました。

日本と太平洋の島国・地域は、それぞれ、太平洋に隔てられているだけでなく、太平洋から恩恵を受け、ともに太平洋の恵みの中で国を造り、支えてきました。「我々は『太平洋の子供たち』だ」と、ある首脳が会議の中でおっしゃっていましたが、まさに日本と太平洋の島国・地域は、太平洋を共有して発展を目指していくべき「共同体」なのだとおもいます。そして、そのような意味からは、今回の太平洋・島サミットは、「We are islanders」というスローガンに表れているとおり、今後とも共に発展を目指していくという力強い宣言を発出し、大きな成果を得ることができた会議であったとの確信を強く持ちました。


5月22日(金)曇り 太平洋・島サミット

●0730〜新型インフルエンザ対策本部会合/官邸2F小ホール

専門家によれば、今回の新型インフルエンザウイルスは、感染力は強いものの現時点では軽症の方が多いという特徴を持つとのことです。また、一部の地域では感染された方が急増し、医療の提供に困難を生じている状況もみられます。これらを踏まえ、国民生活や経済への影響にも配慮し、医療の確保や学校の休校等について地域の実情に応じた柔軟な対応を行うように「基本的対処方針」を改定しました。総理からは、閣僚に対し、地方自治体等と緊密に連携をし、感染の拡大防止と適切な医療の提供に万全を期すように指示がありました。政府におきましては、引き続き、感染状況に応じた適切な対応に努めてまいりたいと考えておりますので、国民の皆様にも、警戒を怠ることなく、かつ、冷静な対応をお願いしたいと思います。

●0800〜閣議/官邸閣議室

閣議終了後、河村官房長官記者会見でその概要が下記の通り報告されました。
「閣議の概要を申し上げます。一般案件として、「ベルギー国駐箚特命全権大使横田淳に交付すべき信任状等に認証を仰ぐこと」について、ほか22件及び政令・人事案件が決定されました。次に、大臣発言として、野田大臣から「犯罪被害者白書」について、総務大臣から「政策評価の実施状況等に関する報告」について、経済産業大臣から「エネルギー白書」について、国土交通大臣から「首都圏白書」について、ご発言がございました。閣僚懇談会においては、総務大臣から「無許可専従等に関する一斉調査」について、法務大臣から「裁判員制度の実施」について、ご発言がございました。次に、本日、午前7時30分から開催いたしました新型インフルエンザ対策本部の第4回会合について申し上げます。新型インフルエンザの感染者は、国内で既に約300人近くに達しておりますが、その感染状況をみますと、地域により大きな偏りがみられます。また、一部地域では、医療の提供に困難を生じている状況もみられます。本日の会合では、こうした状況に対応するために、「基本的対処方針」を改定いたしました。また、細目である「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針」が報告され、感染者の発生状況に応じた地域医療及び学校の休業要請のあり方、機内検疫の方法の見直し等が確認されました。すでにお配りしてある資料のとおりでございます。また、外務省から、メキシコへの渡航・査証制限措置の緩和についての報告がなされました。総理からは、地方自治体等と緊密に連携をし、感染の拡大防止と適切な医療の提供に万全を期すように指示がありました。政府におきましては、引き続き、感染状況に応じた適切な対応に努めてまいりたいと考えておりますので、国民の皆様にも、警戒を怠ることなく、かつ、冷静な対応をお願いしたいと思います。先程、厚生労働大臣が会見で詳しく説明しておられましたが、この後、事務方からブリーフィングをさせますので、詳しくはそちらでお尋ねいただきますようお願いいたします。」

●0910〜国対正副/院内第22控室

国会運営は大変緊張した状況を迎えています。大島理森国対委員長からしっかり対応するよう指示があり、引き続き各担当副委員長から各委員会の状況について報告がありました。

太平洋・島サミットへ総理随行

●1020〜羽田空港発(政府専用機)→帯広空港〜1200

閣議終了後、麻生総理は韓国の韓昇洙(ハン・スンス)国務総理との面談、ズン首相との日越首脳会談を矢継ぎ早にこなしてから、官邸を飛び出して羽田空港に向かわれました。私も、閣議の後、国対正副に出席してから、総理に合流し、ばたばたと官邸を後にしました。
羽田空港から、第5回太平洋・島サミットが開催されるトマムに近い帯広空港までは、1時間半強。水平飛行の時間が30分ほどという、あっという間のフライトでした。

●1215〜地元関係者との会談/帯広市幸福農業センター〜1245

帯広空港に到着し、まず最初は、空港から5分ほど離れた場所にある、「幸福農業センター」に移動し、中川昭一議員の地元後援者の方々による会合に参加させて頂きました。地元の皆さんからは、大歓迎で迎えられました。

会談終了後、センター内で、地元で採れたジャガイモ(メークイン)から作ったジャガバターやお餅、そしてアスパラガスなどをごちそうになりました。どれも、地元で採ったばかりのものを調理したもので、あまり多く味付けなどを行わず、自然な素材本来の味を楽しむように作られたものでした。東京では味わえない、自然の恵みいっぱいの味で、とてもおいしくいただきました。
会場を離れる時も、参加された皆さんから、「元気をありがとう!」、「がんばれ!」といった、非常に力強いご声援を頂き、私たちも元気を分けてもらいました。
その後、農業センターを後にして、車列でトマムに向かいました。今回は、私も随員バスに乗り込んでの移動でした。帯広からトマムまでは1時間15分くらいかかりました。トマムに入ってからは、小雨模様だったにも拘わらず、沿道のそこここで地元の皆さんが日本や太平洋の島国の国旗を振って歓迎してくれました。地元の皆さんの暖かい心遣いに感激しました。

●1450〜太平洋・島サミット参加国との首脳会談@/宿舎

14時過ぎに宿舎である「アルファ・リゾート・トマム」に到着しました。ここでも、トマムの地元の皆さんがホテル前に大勢いらっしゃり、総理の到着を歓迎してくれました。特にお子さんたちが多く、皆、「麻生さーん!」と大きな声で歓迎してくれ、総理もお子さんたちと嬉しそうに満面の笑顔で握手です。また、ホテル前には、高さ150cmの雪だるまが2つ、私たちの来訪を迎えてくれました。同じ宿舎に宿泊されている太平洋の島々の方たちは、雪だるまにびっくりされたのではないでしょうか。

宿舎到着後は、昼食もそこそこに、早速、手短に勉強会を行った上で、今回の島サミットに参加されている各国首脳との首脳会談が4件、矢継ぎ早に行われました。それぞれ10分強の非常に短い会談でしたが、太平洋の島々が大きな影響を受けている地球温暖化問題や世界経済・金融問題、さらには各国が直面する様々な問題に関する経済協力のあり方などについて、非常に中身の濃い意見交換が行われました。

▼1450〜日・ソロモン首脳会談/宿舎

▼1510〜日・サモア首脳会談/宿舎

▼1525〜日・ナウル首脳会談/宿舎

▼1540〜日・ツバル首脳会談/宿舎

●1630〜第5回太平洋・島サミット(第1セッション)/アルファ・ビレッジ〜1800

二国間会談終了後、急いでバスに乗り込み、宿舎と同じアルファ・リゾートの敷地内にあるアルファ・ビレッジに移動して、今回の北海道訪問の目的である「第5回太平洋・島サミット」を開催しました。

まず、今日は、今回のサミットの共同議長である麻生総理とニウエのタランギ首相から開会の辞が述べられ、その後、サミットの一つ目の柱である「気候変動問題」について、議論を行いました。各国首脳などからは、地球温暖化問題は、深刻な問題と言うだけでなく、生存に係わるほどの、いわば人権問題である、そしてこの問題を解決することは「人類の道徳的義務」である、など、とても真剣な意見が多数述べられました。

非常に真剣で実りある意見交換となり、セッションの最後には、この協議の成果をまとめた「太平洋環境共同体宣言」と題する文書が採択され、対外発表することが決定されました。

●1815〜太平洋・島サミット参加国との首脳会談A/アルファ・ビレッジ

第1セッションを終えた後、会場内の二国間会談場で、今回のサミットに参加している諸国の首脳との二国間首脳会談の続きが2件行われました。

▼1815〜日・マーシャル首脳会談

▼1835〜日・トンガ首脳会談

●1900〜記者ブリーフ/ザ・タワー

マーシャル、トンガとの首脳会談の後、総理一行は一度宿舎に戻られました。私は、これまでと同様、太平洋・島サミットの内容について、政府を代表して記者の皆さんにご説明する記者ブリーフを行うという任務がありますので、一行と離れて、記者団が宿泊している、アルファ・リゾートの敷地内の「ザ・タワー」に移動しました。次の晩餐会までに時間が非常に限られていましたので、かなり駆け足でのご説明になってしまいましたが、丁寧な説明を心がけました。

●    1930〜総理主催晩餐会/ニニヌプリ・レストラン〜2130

今夜は、総理の主催により、サミットに参加されている首脳のご夫妻を招いた晩餐会が催されました。私のテーブルには、ソロモン首相ご夫妻、キリバス大統領ご夫妻、ツバル首相、そして今回のサミット開催地である北海道の釣部道議会議長が参加されていました。皆さん、とてもおおらかな方々で、また話題も豊富でしたので、とても話が盛り上がりました。

また、晩餐会の最後には、開催地・北海道の文化を紹介する催しがありました。帯広の「平原太鼓」の演奏や「よさこいソーラン」の演舞が行われ、迫力のある太鼓の響きと華麗で力強いよさこいソーランに、会場からは割れんばかりの大拍手が巻き起こりました。


5月21日(木)晴れ

●0715〜総理打合せ/官邸

今日も参議院予算委員会で総括質疑が行われます。今日の動きに関して打合せが行われました。

●0910〜国対正副/院内第22控室

●1130〜新型インフルエンザ対策要望/官邸副長官室

●1200〜為公会例会/為公会事務所

今年も恒例のインターン研修が行われ、東洋英和女学院3年生の三崎麻野さんが為公会の例会に出席されました。

●1220〜衆院議運理事会・同意人事説明/衆院議運理事会

理事会冒頭に私から同意人事案件について説明させていただきました。

●1715〜経済財政諮問会議/官邸4F大会議室

●1900〜為公会第16回番記者懇談会/都内

恒例の記者懇談会が開かれ大勢の番記者の皆さんと懇談しました。


5月20日(水)晴れ 都内で新型インフル

●0715〜総理打合せ/官邸

今日は午前9時から午後5時まで参議院予算委員会で基本的質疑が行われ、麻生総理はたくさんの質問に答えなければなりませんでした。その準備や日程調整のために朝早くから打ち合わせが行われました。

●0910〜国対正副/院内第22控室

今日は朝9時から参議院予算委員会で基本的質疑が行われているが、同様にやらなければならない重要な法案はしっかりやっていかなければならない。6月3日の会期末までに成し遂げるという気持ちで取り組むよう、大島理森国対委員長から挨拶がなされました。

●1730〜デジタル放送移行完了対策推進会議/官邸2F小ホール

2011年7月までにデジタル放送に移行しなければなりません。それによってどんな現象が起きるか、見極めると同時に対策については早くからスタートさせていかなければなりません。学識経験者の皆さんからたくさんのご意見を伺いながら、最良の手段を検討しています。


5月19日(火)晴れ

●0910〜国対正副/院内第22控室

まずはじめに大島理森国対委員長から「本日昼ごろ民主党代表らが就任後挨拶に来る。国会も本格的に動き出すので、補正予算案及び関連法案をしっかり上げていかなければならない。党首討論、臓器移植法、政治資金、憲法など様々な案件もしっかり議論していかなければならない、との趣旨の挨拶がなされました。

●1000〜閣議/官邸閣議室

閣議終了後、記者会見にて河村官房長官から下記の通り概要が説明されました。
「閣議の概要を申し上げます。一般案件として、「正仁親王同妃両殿下のペルー国及びボリビア国御訪問」について、ほか28件及び政令・人事案件が決定されました。次に、大臣発言といたしまして、野田大臣から「交通安全白書」について、農林水産大臣から「食料・農業・農村白書」について、経済産業大臣、厚生労働大臣、文部科学大臣から「ものづくり白書」について、国土交通大臣から「関西国際空港株式会社等の人事」について、ご発言がございました。閣僚懇談会におきまして、文部科学大臣から「麻生内閣の国民対話」の開催結果について、麻生総理から「公共サービス改革報告書」についてご発言がございました。私(官房長官)から「天皇陛下御在位20周年慶祝行事」について申し上げました。主な慶祝行事といたしましては、11月12日に在位20年記念式典開催を始めとして、「記念貨幣、記念郵便切手の発行」、「『那須の森(仮称)』の保全整備」、「天皇陛下御在位20年記念日本・ASEANユースリーダーズサミット(仮称)」、あるいはこどもの国、国営公園等における記念植樹等々予定をされております。この内容につきましては、官邸のホームページ等でも公表する予定にいたしております。詳細は、内閣官房内閣総務官室又は内閣府大臣官房総務課にお問い合わせをいただきたいと思います。」

●1440〜メルマガ編集会議/官邸副長官室

新型インフルエンザの対応について引き続きお伝えしていくことになりました。

●1500〜番懇/官邸幹部食堂

定例の私の番記者との懇談会が開催されました。様々なご質問に一生懸命お答えしました。

●1540〜日PNG首脳会談/官邸特別応接室

間もなく北海道で太平洋・島サミットが開催されます。それに伴い、各国・地域から首脳が次々に来日しています。パプアニューギニア(PNG)からはソマレ首相が総理官邸を訪問され、麻生総理と環境問題・経済問題などについて意見交換を行いました。

●1620〜日バヌアツ首脳会談/官邸特別応接室

引き続き、バヌアツからはナタペイ首相が総理官邸を訪問され、環境問題はもちろん様々な意見交換が行われました。総理は通訳を介さず直接英語でお話になっておられました。笑顔の交換が両国首脳の胸襟を開かせているようです。

●1640〜総理打合せ/官邸総理会議室

トマムで開催される島サミットの首脳会談の内容についての勉強会が行われました。

●1800〜経済財政諮問会議/官邸大会議室

経済財政諮問会議では6月の、いわゆる骨太方針の策定のために精力的な議論が続けられています。規制改革、子育て支援、社会保障など広範にわたっての議題が審議されました。


5月18日(月)晴れ

●1000〜新型インフルエンザ対策本部会議/官邸

全国、特に関西圏で新型インフルエンザ感染者が急に増えたことから、対策本部幹事会で対応してきた内容について報告を受け、対策本部として了承されました。専門家として尾身委員長にも出席を求め、今後の注意点などについて意見をいただきました。

●1145〜国対正副/院内第22控室

今日は月曜日で、地元に戻っていた国対の正副委員長が上京するため、いつもより開会時間が遅くなっています。民主党の新執行部が明日挨拶に来ること、それが終わらないと国会は動き出さないだろう、準備しておくべき課題について整理しておくよう、新型インフルエンザ対策、臓器移植法など心して取り組んでいくように、との趣旨の指示が大島理森国対委員長から出されました。

●1200〜政府自民協議/院内幹事長室

政府からは官房長官、副長官二名、自民党からは幹事長、国対委員長、参院幹事長、参院国対委員長、幹事長代理二名が出席し、政府と党の情報交換を行います。今日もそれぞれから詳細な取り組み状況の報告がなされ、意見交換がなされました。

●1400〜総理打合せ/官邸総理室→●1415〜日・キリバス首脳会談/官邸4F特別応接室

キリバスのトン大統領兼外務大臣が官邸を訪れました。環境問題、経済問題など幅広い意見交換が行われました。これから行われる太平洋・島サミットで再びお目にかかりますが、今日は両国間の個別案件についての会談でした。


5月16日(土)晴れ曇り 新型インフルエンザ国内感染

※官邸から連絡

新型インフルエンザの初の国内感染が認められ、ただちに新型インフルエンザ対策本部幹事会(官房長官、厚労大臣、関係局長ら)が開催され、その対応が協議・指示されました。本部全体会議は月曜日に開催されることが決定されました。


5月15日(金)晴れ

●0910〜国対正副/院内第22控室

民主党の代表選挙が実施されることから今日の国会の動きは静かです。国対正副で大島国対委員長は、今般の補正予算の内容について、もっと国民の皆さんに分かりやすい説明が必要、参議院の審議・関連法案の審議がしっかり進められるように頑張れ、核廃絶決議について取りまとめるように、臓器移植法の取り扱いに結論を出せ、会期延長については決めていない、といった趣旨の挨拶がなされました。

●0935〜安保会議/官邸総理会議室

北朝鮮ミサイル対応について、P-3C派遣について議論されました。詳細については公表できません。ご了承ください。

●1000〜閣議/官邸閣議室

閣議後記者会見で河村官房長官から下記の通り報告がなされました。
○閣議の概要について
「閣議の概要を申し上げます。一般案件として、「スリランカ被災民に係る物資協力の実施」について、ほか21件及び法令・人事案件が決定されました。次に、大臣発言として、農林水産大臣から「平成20年度水産白書」について、ご発言がございました。次に、「スリランカ物資協力」について申し上げます。スリランカ被災民の救援に必要な物資を、国際移住機関(IOM)に対して、無償で譲渡することとしました。これは、スリランカにおける人道状況の悪化に鑑み、IOMからの要請を受けて行われるものであり、内閣府が横浜市及びアラブ首長国連邦で備蓄しております救援物資の全量、テント560張、給水容器30,000個、ビニールシート4,000枚、スリーピングマット10,000枚及び蚊帳1,000張をスリランカへ空輸後、速やかにIOMへ引き渡す予定になっております。
○安全保障会議について
「次に、本日閣議の前に、安全保障会議が開催されました。「北朝鮮によるミサイル発射について」及び「ソマリア沖・アデン湾における海賊対処の現状とP−3Cの派遣について」の報告がありました。」
○アジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催地についてについて
「次に、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の開催地について申し上げます。明年、我が国はAPECの議長国となる予定であり、首脳会議においては、先般、麻生総理より発表したところでありますが、首脳会議本体は横浜で行う予定になっています。今般、関係省庁等と調整の上、関係閣僚会合及び高級実務者会合(SOM、シニア・オフィシャル・ミーティング)の開催地を決定いたしましたので発表いたします。具体的には、関係閣僚会合につきましては、貿易担当大臣会合は札幌、財務大臣会合は京都、中小企業大臣会合は岐阜、エネルギー大臣会合は福井、電気通信・情報産業大臣会合は沖縄、観光大臣会合は奈良、それぞれ開催をいたします。なお、高級実務者会合(SOM)は2か所ございまして、広島及び仙台で開催をいたします。これらの会合の開催時期等、明年の日本APECに関するスケジュールの詳細については、おって発表させていただきます。」

●1130〜ミスユニバース日本代表・総理表敬/官邸4F特別応接室

ミス・ユニバース日本代表に決定した宮坂絵美里さんが総理表敬訪問されました。大変明るく、爽やかなお嬢さんでしたが、4,000人の応募から20人に絞られた後、半年間大変厳しい訓練・審査が行われてきたそうで、特に30秒で自分の思いを語るスピーチ、仕草やウォーキングが難しい課題だったと感想を語りました。麻生総理は「選挙の予備選や演説みたいだなあ」と感心していました。

●1640〜番懇/官邸3F南会議室

恒例の番記者との懇談会が開かれました。民主党の代表選挙についての質問などがありましたが、他党の代表の交代によって政府・与党が方針を変えることはありません。信じる政策を、政局より大切に、政策実現に一生懸命努力することだと思います。

●1800〜安心社会実現会議/官邸4F大会議室

安心社会を築くために多くの有識者の皆さんからご意見を頂いています。将来の国のあり方について議論を深めていきます。


5月14日(木)晴れ

●1145〜国対正副/院内第22控室

いつもは朝9時10分から始まる国会対策正副委員長会議は午前11時45分からのスタートでした。私は時間を間違えて、いつもの時間に会場に到着してしまいましたが、既に大島理森国対委員長は到着されており、事前に打合せをされている様子でした。指導力を発揮するということは人に見えないところでたくさんのご苦労をされていらっしゃるのですね。さて、出直して国対正副が始まりましたが、大島国対委員長のご挨拶は、昨日はご苦労、民主党の代表選はそれぞれのグループで活発な動きが始まっているようだが、我々はなすべきことを粛々と、そして臓器移植法に関して勉強しておくよう、との趣旨の一言でした。その後、各委員会の動きについて各担当副委員長から報告・説明がなされました。

●1800〜教育再生懇談会/官邸4F大会議室

将来にわたる日本の教育の在り方について有識者の皆さんからたくさんのご意見をいただいています。その取りまとめに入っていますが、大変広い分野にまたがる真剣な議論には終わりは見えてきません。さらに慎重な審議を積み重ねることになります。


5月13日(水)曇り晴れ 鴻池官房副長官辞任

●0910〜国対正副/院内第22控室

大島国対委員長は会議のため欠席。村田国対委員長代理の進行で打合せが進められました。いよいよ平成21年度補正予算案の衆議院での審議の重大局面を迎えました。慎重に打合せが行われました。

●0930〜参院議運理事会/参院議運委院長室

今日は参議院の議運理事会にお邪魔して、今国会に新たに公務員の給与法の改正案を提出することになったことをお伝えし了承をいただきました。いつもの衆議院の議運理事会とは違った雰囲気で、新鮮に思いました。

●1100〜衆院議運理事会/衆院議運委院長室

参議院と同様に、衆議院の議運理事会にも今国会に新たな法案を提出したいとのお願いにお邪魔しました。冒頭、与野党の理事の皆さんの了承をいただいて退出しました。

●1210〜大臣政務官会議・挨拶/官邸4F大ホール

大臣政務官会議でご挨拶する機会を得ました。午前11時に河村官房長官から発表された鴻池官房副長官の辞任の報告、衆議院での平成21年度補正予算審議及び重要法案の成立に向けて尽力賜りたいことをお伝えしました。

●1245〜代議士会/院内第14控室→●1300〜衆院本会議@(両院協委員長選定)/衆院本会議場

今日の衆院本会議はグアム移転に関する条約の承認について審議されます。衆議院では承認されたのですが、参議院で承認されなかったため、今日はややこしい本会議立てとなりました。議運理事からその流れについて説明され了承。そして、今日はさらに鍵田忠兵衛衆議院議員の辞職についても審議されます。そこで、代議士会で鍵田先生からご挨拶がなされました。辞職の理由は間もなく実施される奈良市長選挙に立候補するためだそうです。
本会議場に移り、冒頭に議員辞職について諮られ精進されました。引き続き、グアム移転に関する条約の衆参の意見が逆になりましたので、両院協議を行わなければなりませんので、そのメンバーが河野議長により示され了承されました。本会議は休憩となり、直ちに両院協議の手続きに入りました。

●1530〜衆院本会議A(両院協結果)/衆院本会議場

両院協議の結果については河野太郎衆議院協議委員議長から協議の結果について報告がなされました。結果は、衆参双方が成案を得るには至らなかったというものでした。それを受けて、河野洋平衆議院議長から衆院の結果を国会の結論とする旨宣言され決着しました。
※第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(両院協議 第7号)

●1540〜衆院予算委員会・締めくくり総括質疑及び採決/衆院第1委員室

本会議終了後、平成21年度補正予算の審議がスタートしました。自民、公明、共産の質疑が行われましたが、民主、社民、国民新党は退席され質疑は行われませんでした。 予算委員長は野党の質疑時間をきちんと取った上で締めくくり総括質疑を終了し、最終的には多数決で決着。この後に開かれる本会議に緊急上程することなりました。

●1900頃〜衆院本会議B(予算)/衆院本会議場

本日3回目となる最後の本会議の流れについて議運理事より説明がなされました。了承されただちに本会議場へ向かいました。 民主、社民、国民新党は本会議に出席しませんでした。平成21年度補正予算関係三法案が一括審議され、討論の後、採決に入り、賛成起立多数で可決しました。引き続き租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第65号)が審議され、起立採決により賛成多数で可決しました。


5月12日(火)曇り雨

●0710〜総理打合せ/官邸総理室

今朝も予算委員会の質疑の準備やプーチン首相との会談の準備であわただしい朝を迎えました。

●0830〜閣議/院内閣議室

閣議終了後記者会見で、河村官房長官から閣議の様子について下記のように報告されました。
「閣議の概要を申し上げます。一般案件として、「カタール国皇太子殿下の公式実務訪問賓客待遇」について、ほか35件及び政令・人事案件が決定されました。次に、大臣発言として、農林水産大臣から「平成20年度森林・林業白書」について、ご発言がございました。」

●0910〜国対正副/院内第22控室

国対はいよいよ大きな山を迎えました。民主党の小沢氏が代表辞任という大きなニュースが流れましたが、現時点では補正予算案及び関連法案に関し、また党首討論に関してもまだ民主・野党側から対応の変更についての申し出はないということでした。13日を一つの目標に国会運営のシナリオが組まれてきましたから、それに向けて大島国対委員長は決意を新たにしました。

●0930(0900)〜予算委員会/院内第1委員室

予算委員会は「今後の日本社会」について集中審議が行われました。麻生総理は各党計8名からの質問に答弁されました。

●1245〜代議士会/院内第14控室→●1300〜衆院本会議/本会議場

代議士会で議運理事から本会議における議事内容が説明され、本会議に移りました。本会議では下記の案件について審議がなされました。
@著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出第54号)→異議なし採決・可決
Aクラスター弾に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第10号)→承認
B国及びその財産の裁判権からの免除に関する国際連合条約の締結について承認を求めるの件(条約第11号)→承認
C強制失踪からすべての者の保護に関する国際条約の締結について承認を求めるの件(条約第12号)→承認

●1500〜メルマガ編集会議/官邸副長官室

連休で先週はお休みさせていただきましたが、今週からいつものペースでメルマガの更新を続けて行きます。新型インフルエンザの対処方法などについてお伝えすることとなりました。

●1630〜番懇/官邸2F幹部食堂

番記者の皆さんとの恒例の懇談会が開催されました。

●夕刻〜麻生総理・プーチン総理会談〜総理主催夕食会/官邸

極東に位置する隣国同士の経済的発展と北方領土問題の解決などについて議論されました。


5月11日(月)晴れ 小沢党首辞意表明

●午前中〜シンガポール国賓歓迎行事/宮中

宮中のお庭でシンガポールのナーザン大統領の国賓歓迎行事が行われました。私も政府の一員として参列しました。両国の国歌演奏や儀仗隊栄誉礼など大変厳粛な式典でした。

●1200〜政府与党連絡会議/官邸2F小ホール

▼終了後直ちに記者会見が行われました。

政府与党連絡会議が行われ、麻生総理、公明党太田代表らからの挨拶並びに報告がなされ、意見交換が行われました。その様子は終了後直ちに行われる記者会見で報告されました。補正予算の進捗が最も関心の高い案件でした。

●1400〜衆参与党国対/院内第21控室

与党国対では平成21年度補正予算案及び関連法案の審議の進捗状況について各責任者から報告を受け、真剣な議論が続いています。特に13日に予定される党首討論の対応や各種委員会の審議を見据えながら大変難しい協議がなされています。

●1700〜党役員会/院内総裁室

午後5時から自民党役員会が開催されました。同時刻に行われた民主党小沢代表の辞任会見とぶつかり、驚きました。各役員とも同様に驚きましたが、麻生総理いわく「何故辞めようとするのか意味が分からない」とのことでした。 役員会終了後の細田幹事長の記者会見では、その概要が下記の通り報告されました。

▼役員会後 細田幹事長記者会見(平成21年5月11日(月)17:45〜17:57 於:院内平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
《麻生太郎総裁発言》
「小沢民主党代表が辞意を表明したという報道を聞いた。しかし、我々与党としては、景気回復のために対策を講じてきて、これらの集大成が今回の補正予算、関連法案であるので、関連法案と併せて補正予算を早急に成立させて、実施に移すことが最大の課題である」との発言があった。
《細田博之幹事長発言》
「新型インフルエンザについて、空港も含めて、水際対策により、検疫で4人発症していることが明らかになったものの、機能している。政府の対応については評価したい。ただ、これからいかなる展開があるか、いろいろな可能性があるので、今後、政府与党として万全の対応をしていきたい。既に、9日(土)に与党PTの自公両党の責任者である川崎二郎座長、坂口力座長代理から内閣に対し、対策の強化と地方自治体との連携を密にしてほしいとの要請をしたところである」
「補正予算について、今週の衆議院通過を目指したい。大変大事な週である。政府与党一致結束して、緊張感を持って対応したいので、よろしくお願いしたい。重要法案が参議院でも山積しており、ご苦労をおかけするが、よろしくお願いしたい」と発言した。
《大島理森国対委員長発言》
「補正予算は、何とか13日(水)の衆議院通過に向け、努力したい。関連法案、特に財務金融委員会における関連法案も、13日(水)に通過すべく努力したい」との発言があった。
《鈴木政二参議院国対委員長発言》
「グアム移転協定は13日(水)に参議院本会議で議決し、否決されることによって、衆参の協議を行うことになる」
「党首討論について、13日(水)の予定であったが、小沢代表辞任表明に伴って、どのような展開があるのか、まだ民主党側からの回答がない。引き続き民主党の考え方を聞きたい」との発言があった。現時点でもその回答はないようだ。
《保利耕輔政調会長発言》
「党の新型インフルエンザ対策本部長として、政府に申し入れを行った」との発言があった。
【質疑応答】
Q:小沢代表の辞任会見で、辞任の理由について、「次期衆院選に向けて挙党態勢を維持するために、自分が代表を退く」という趣旨の発言をしましたが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:これは小沢代表の考え方ですので、率直に受け止めたいと思っています。ただ、「政権交代をするため、挙党態勢を作るため」と言う前に、やはりその発端となりました政治資金規正法違反の問題について、どういう責任があるのか、またどういう対応をされるのかというご発言がありませんでした。その点は、我々としても若干理解に苦しむところですが、それは皆さんも同様だと思います。
Q:与党として、解散戦略に与える影響について、どのようにお考えですか。
A:よくわかりませんが、小沢代表が「補正予算を通して、それから代表選を行う」というご発言がありまして、それは我々としては一定の評価をしている訳です。それは通すと言われましたので、一日も早く通していただきたいなと思っています。
関連法案、その他も海賊行為対処法、消費者庁設置法、国民年金法、いわゆる基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1に引き上げるという、予算上も最優先の法案についてもどのように対応をするか、目下、わからない状況ですし、衆議院において審議している補正予算関連法案についても、どういう展開になるかがはっきりしませんので、解散総選挙の日程に関係するようなことは、まだまだ実際はっきりしていない状態だと思います。
Q:補正予算を通すということでしたが、野党第一党の代表選挙ということになると、国会が空白になるという可能性が考えられますが、これに対してはどのように対応しますか。
A:従来の国会の慣例から見て、公党がどうしても代表選という場合には、それをお待ちすると。これは我々もご迷惑をおかけしたことがありまして、突然の総裁交代などでそういうこともありました。当時、野党は口を窮めて批判されましたが、我々はそういうことはしないつもりです。できるだけ速やかに決めえていただきたいですが、ただこれは衆議院を早く上げて、その後という意味ですから、予算が上がるということを言っている訳ではないので、参議院の審議は最長でも30日ありますので、関連法案も含めれば、その後も相当な審議をやらなければならない訳です。
Q:その他の役員会の出席者からは何かご発言はありましたか。
A:それはほとんどありません。
Q:小沢代表が辞任するとの一報を聞いたときは、幹事長はどのようにお感じになりましたか。
A:あまり感想はありません。
Q:自民党内には、小沢代表が代表職に残っていた方が衆院選に向かって自民党にとっては良いとの声がありますが、幹事長のお考えをお聞かせください。
A:まったくそういうことは考えていません。それは公党である民主党のおやりになることですから、それに論評することは適当ではないと思います。
Q:小沢代表の公設秘書が逮捕されて以来、反比例するように内閣支持率が上がってきたという事実がありますが、民主党の代表が代わり新鮮味が出てくることにより、自民党や麻生総理に対する影響をどのようにお考えになりますか。
A:そこはよく私も分かりません。しかし、この度いろいろなことをおっしゃいましたが、責任をとってお辞めになることは事実です。しかも、その要因は、他の要因は何らない訳ですから、この政治資金規正法違反の問題が端緒ですので、責任を感じられたものと理解しています。それ以外にはコメントはありません。
Q:13日(水)に党首討論が予定される中での辞意表明でしたが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:これも特に感想はありません。決めたときには、代表として反論、釈明、あるいは質問等をされるおつもりであったんだろうと推察しています。

●夕刻〜シンガポール国賓宮中晩餐会/宮中

国賓として来日したシンガポールのナーザン大統領夫妻をお迎えする宮中晩さん会が皇居で行われました。私もお招きいただきましたが、今夜のいでたちはタキシード着用です。天皇皇后両陛下にお迎えいただき緊張しました。約120人の出席者に対し、天皇陛下からお言葉をいただきシンガポール国歌が演奏され乾杯、そして次はナーザン大統領閣下からお礼の言葉があり日本国歌が演奏され乾杯、そして晩餐会に入りました。


5月9日(土)晴れ 日本で新型インフル確認

●0830〜事務連絡/野毛事務所

官邸の秘書官から深夜に連絡が入りました。新たに新型インフルエンザの疑いで検査が進められていること、結果は午前六時くらいには判明するのではないかとのことでした。心配していましたが、案の定、日本で初めての新型インフルエンザが確認されました。これに伴い、早速麻生総理大臣から次の通り談話が発出されました。

新型インフルエンザ対策本部長(内閣総理大臣)の談話

平成21年5月9日

平成21年5月8日、デトロイトから成田空港に到着した日本人男性3名が新型インフルエンザに感染していることが、本日、確認されました。
本件感染は、我が国で確認されたものですが、空港における検疫の段階で対処したものであり、新型インフルエンザ対策本部で決定した「基本的対処方針」の「国内で患者が発生した場合」には当たりません。

政府は、引き続き、「基本的対処方針」に基づき、水際対策等に徹底して取り組むとともに、併せて、国内での患者の発生に備えた準備を進めていく所存です。

国民の皆様にも、引き続き、国や地方自治体が発する情報をよく聞いていただき、警戒を怠らない一方、冷静な行動をお願いします。


5月8日(金)曇り雨

●0810〜給与関係閣僚会議/院内大臣室

閣議終了後、河村官房長官からその概要について下記のように説明されました。
「次に、本日、閣議前に給与関係閣僚会議が開かれ、国家公務員の期末・勤勉手当等について、人事院勧告どおりの取扱いとする方針を決定をいたしました。そして閣議において、その旨報告をいたしたところであります。これについて私(官房長官)からは、官房長官の談話としてお手元に配布させていただきましたが、今回の勧告は、現下の経済社会情勢等にかんがみ、本年6月の期末・勤勉手当の一部を暫定的に凍結するほか、指定職職員の賞与について勤務実績に応じ増減額できるよう所要の措置を講ずるものであること。政府としては、人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ちつつ、国政全般の観点から検討を行なった結果、勧告どおりの実施を決定した。こういうことを表明いたしておるところでございます。」

●0830〜閣議/院内閣議室

閣議終了後、河村官房長官からその概要について下記のように説明されました。
「閣議の概要を申し上げます。一般案件として、「コソボ国駐箚特命全権大使田中映男に交付すべき信任状につき認証を仰ぐこと」について、及び人事案件が決定されました。次に、大臣発言として、外務大臣から「メキシコにおける新型インフルエンザ発生に対する緊急支援」について、総務大臣から「カンボジア国及び中国とのICT分野の協力強化」と「国家公務員の期末・勤勉手当等の取扱い」について、ご発言がございました。私(官房長官)からも国家公務員の期末・勤勉手当等について、申し上げました。」 

●午前中〜総理打合せ/官邸総理室

午後、予算委員会が開かれますので、その準備や今後の日程の確認がなされました。わずかな時間の隙間をついて迅速に事務処理が行われます。

●1200〜国家基本政策委員会両院合同幹事会/院内常任委員長室

衆参両院の幹事により、党首討論の日程について打合せが行われました。13日の方向で協議されたようです。政府側からは鴻池副長官と私がご挨拶にお邪魔しました。

●1215〜代議士会/院内第14控室→●1230〜衆院本会議/本会議場

今日の本会議の議事の内容について議運理事から説明があり、了承されました。また、本日議員辞職される中森ふくよ衆議院議員からお別れの挨拶がありました。
その後、本会議場に移動し、下記の審議に臨みました。
@農地法等の一部を改正する法律案(内閣提出第32号)→農林水産委員会修正議決→起立採決・賛成多数→修正議決
Aバイオマス活用推進基本法案(農林水産委員長提出、衆法第26号)→異議なし採決→可決
B都市再生特別措置法及び都市開発資金の貸付に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第16号)→国土交通委員会付帯決議→異議なし採決→可決

●1300〜予算委員会/院内第1委員室

今日は民主党など野党側からの質疑が行われる補正予算案審議に関する予算委員会が開かれました。

●1630〜番懇/官邸3F南会議室

番記者との定例懇談会が官邸南会議室で開かれました。記者の皆さんからは、プーチン訪日、解散時期についての質問が多くありました。

●2000〜総理懇談会/都内

党の会合がこの前にありましたが、その席では食事が並んでいてもお料理を口に運ぶ時間はありません。多くの皆さんと記念写真撮影が行われたり、意見交換を続けるからです。終了後、場所を変えてスパゲティーの夕食をとることになりました。私も合流し、国会の日程や状況、各議員からの要望・意見などをお伝えしました。


5月7日(木)雨曇り

●0830〜総理打合せ/官邸総理室

昨日は欧州出張の整理をするために徹夜になってしまいました。重い体でしたが何とか起き上がり出発準備をしました。予定の時間になったので官邸に向かい定刻に総理室に入ったのですが、なんと総理はもう到着しているではありませんか。そればかりか、打合せが既に始まっていました。遅刻したのかと周辺の秘書官に聞くと、そうではなく総理が予定時間より20分近く早く到着したのでスタートしたとのことでした。それでも遅刻したような変な気分でした。それにしても本当にお元気な総理です。

●0850〜国対正副/院内第22控室

総理打合せを終えて院内で開催される国対正副委員長会議に定刻どおり入りました。大島委員長からは、各自のなすべき仕事を予定通りしっかり上げるよう、激励の挨拶がなされました。全体の国会の動きを各担当者からの報告を繋ぎ合わせて理解します。国会は今週から来週にかけてまた一つの大きな山を迎えることになりそうです。

●0900〜衆院予算委員会〜1730/院内第1委員室

補正予算案に対する予算委員会での質疑が始まりました。今日は、総理は7時間半の質疑応答になります。この写真では見えにくいと思いますが、私は委員長席の後ろの端っこです。総理や官房長官の答弁のサポート役です。

●1730〜日程打合せ/官邸副長官室

明日の日程についての打合せが行われました。


5月6日(水) 麻生総理の欧州出張

●1440(日本時間)〜羽田空港着

ベルリンから羽田までは、約10時間半のフライトでした。時差の中で多忙な日程をこなしましたので、機内では旅の疲れを少し落として、また日本でのいろいろな業務に備えねばなりません。余りゆっくりすることもできませんでしたが、少し余裕をもってこの4日間の出張を振り返りながら、明日以降の国会対応などに向けて気を引き締めなおしました。

感想

今回は、先月末の中国訪問からほとんど間を開けず、ヨーロッパを訪問するという強行日程の中、麻生総理の海外出張に同行しました。今回で、早くも12回目の総理外遊への同行となります。これまでの慣例にとらわれず、総理の海外出張には毎回私が同行することとなってから7ヶ月になりますが、「百年に一度」といわれる経済危機の中ということもあってか、異例の頻度で外遊をこなす麻生総理のタフさには、毎回、本当に驚かされています。私自身も、元気な麻生総理の下で進められる外交を、陰ながらしっかり支えることができるよう、全力で頑張ってついて行っています。

今回のチェコ・ドイツ訪問は、EUとの定期首脳協議への参加を主眼として行われたものです。これまでも非常に良好で緊密な協力関係を維持してきているヨーロッパ諸国との関係は、良好に進められてきたが故に、ともすれば「良好で当たり前」という考えに陥ってしまいがちです。しかし、今回、EU、チェコ、ドイツの首脳との会談に同席して、良好な関係であるからこそ、その関係を維持・発展させていくには、首脳レベルを中心に、率直で建設的な意見交換をきちんと続けていかなければならない、ということを感じました。

特に、世界経済・金融問題や気候変動問題、新型インフルエンザ対策、テロ・海賊対策、核兵器の廃絶に向けた取組みなど、列挙すればきりがないほど多くの課題について、国際社会が協力して進めていかねばなりません。その中で、ともに自由や民主主義といった価値観を共有できるヨーロッパと日本は、本当に多くの問題について、今まで以上に協力と連携を強めていかねばなりません。今回のヨーロッパ訪問を通じて、長い歴史を通じて培われてきた日欧関係をさらに有益なものとしていくために、たゆまぬ努力を続けていく必要性を改めて認識しました。

GW期間中は、2度の総理外遊があり、なかなか地元の皆さんとゆっくりお会いする機会を作れず、ご心配とご迷惑をおかけしておりますが、世界が様々な難しい問題を抱える中、麻生総理の下、日本を今まで以上に強く、明るい国にしていくため、微力ながら、日々精一杯努力を続けています。日本に帰国してからも、皆さんの生活を支えるための平成21年度補正予算を巡る国会審議が本格化します。補正予算関連法案、国民年金法案、海賊対処法案など、重要法案も成立させていかねばなりません。これからも、決して気をゆるめず、手を抜かず、一つ一つの政策を着実に実行に移して、国民生活の安心と安全を守り、何よりも日本を国民の皆さんが幸せを感じられるような国にしていくため、麻生総理を支えて頑張っていく決意です。

●1600〜総理勉強会/総理公邸

帰国したばかりで、「旅の垢を落とす間もなく」という表現がぴったりという感じですが、羽田空港についてから、早速、明日の予算委員会での補正予算を巡る質疑に向けて、総理勉強会が行われました。麻生総理のタフさには、本当にびっくりです。


5月5日(火) ドイツ・ベルリン→羽田

●0920〜打合せ/宿舎

今日の政策スピーチの最終点検を行いました。

●1000〜麻生総理の政策スピーチ/フンボルト大学ゼナーツ・ザール〜1045

ドイツでの最初の公式日程は、ベルリン中心部にあるフンボルト大学での欧州政策に関するスピーチで始まりました。
フンボルト大学は、哲学者ヘーゲルや細菌学者コッホなど、偉大な研究者を多数排出したヨーロッパ有数の名門大学です。日本との関係も古く、森鴎外や北里柴三郎などもこの大学でかつて学んだそうで、93年には、天皇皇后両陛下もご訪問されています。
総理のスピーチは、世界経済・金融問題、気候変動問題、テロとの戦いといった主要な国際社会の問題に対する日本の取り組みを詳しく紹介しながら、その中で日本とドイツをはじめとするヨーロッパが協力しながら様々な問題に対処してきたことを説明し、今後の日欧協力の一層の推進を訴えるものでした。スピーチには、フンボルト大学関係者にとどまらず、ドイツの産業界やベルリン日独センターで文化交流に携わる関係者なども参加され、活況を呈しました。スピーチの後には、質疑応答セッションも設けられ、日独協力に関する総理の考え方や日本の経済対策、気候変動問題への取り組みについて質問がなされました。最後は、大きな、割れんばかりの拍手の中、総理は会場を後にされました。

●1230〜歓迎式典/ドイツ首相府前庭〜1245

スピーチの後は、一度、短時間宿舎に戻って最後の打ち合わせを行った上で、メルケル・ドイツ首相との首脳会談のため、ドイツ首相府へと移動しました。まずは、ドイツ首相府の前庭で、儀仗兵らによる歓迎式典が行われました。朝から、時折小雨がぱらつく天気でしたが、歓迎式典は何とか雨に妨げられずに、整然ととり行われました。

●1245〜日独首脳会談(ワーキングランチ)/ドイツ首相府・首相プライベート食堂〜1400

全員は参加できません。写真は待機者の昼食風景。日独首脳会談は撮影禁止でした。

歓迎式典後は、首相府内の、メルケル首相のプライベート食堂に場所を移して、日独首脳会談がワーキングランチ形式で行われました。メルケル首相と総理は、昨年10月の北京でのASEMの際や、2度にわたる金融サミットの場などに顔を合わせていることもあり、会談は、冒頭からうち解けた雰囲気の中で始まり、世界経済・金融問題、気候変動問題、新型インフルエンザ対策、国連安保理改革、北朝鮮やアフガン・パキスタン等の地域情勢など、非常に幅広い意見交換が行われました。再来年には日本とプロイセンが修好通商条約を結んでから150周年という記念すべき年を迎える日独関係を、今後いっそう緊密なものとして、ともに国際社会の問題に取り組んでいこうという、日独双方の前向きな姿勢が反映された実りの多い会談となったと思います。

●1400〜日独首脳共同記者会見/ドイツ首相府会見場〜1420

首脳会談終了後、首相府の会見場で、日独両首脳による共同記者会見が行われました。麻生総理からは、今回の首脳会談は大変有意義な会談となったとの印象が述べられ、今後、会談の成果をふまえて、日独協力・連携の一層の強化をはかりたいとの意気込みが述べられました。また、その後の質疑応答では、アフガニスタン・パキスタン問題での日独協力の今後の方向性や日独両国の経済対策などについて質問を受けました。今回の会談での良い雰囲気が、会見場にもうつったのか、非常に前向きな日独協力の方向性を両首脳が口をそろえて説明されていたことが印象的でした。

●1515〜記者ブリーフ/宿舎

首脳会談から宿舎に戻ったら、急いで、首脳会談の成果について記者団の皆さんにお伝えしなければなりません。宿舎到着後、総理一行から離れ、早速打ち合わせを行って、記者ブリーフに向かいました。今回も、とても短い日程の隙間を活用しての記者ブリーフでしたが、気持ちは急ぎながらも、きちんと明確に会談の様子をお伝えするよう、誠実に説明を行うように心がけました。

●1600〜ケーラー独大統領表敬/ドイツ大統領官邸〜1700

記者ブリーフを終えたのは、ケーラー大統領表敬に向けて宿舎を出発する時間の直前でしたので、総理とは宿舎の出発ロビーで合流することとしました。大統領表敬に関する、直前の打ち合わせには残念ながら参加できませんでした。
ケーラー大統領への表敬では、経済問題が話題の中心となりました。ケーラー大統領は、もともとドイツ政府の経済分野で大変ご活躍された経歴をお持ちで、とても和やかな雰囲気でしたが、ざっくばらんな意見交換が行われ、大変有意義な表敬となりました。

ケーラー大統領への表敬では、世界経済・金融危機問題を中心に意見交換が行われました。ケーラー大統領からは、格付機関などの国際金融機関に対しては適切な規制が必要であり、現在の金融危機を克服するためには世界的な国際収支の不均衡などの根本的な問題を十分に考慮していかなければいけない、との見解が示されました。これに対して麻生総理は、15兆円規模の「経済危機対策」などの日本の取組を紹介した上で、財政の持続可能性を確保する必要性にふれつつ、危機克服に向けて、ドイツなどと力を合わせて取り組んでいく決意を示しました。また表敬の最後に、麻生総理とケーラー大統領は、自由、民主主義といった基本的な価値を共有し、また「ものづくり」重視という共通点を持つ国として、日独両国がさらに協力を強化していくことに合意しました。
ケーラー大統領は、ドイツの経済省や財務省で勤務し、ドイツ財務省では次官まで務められ、さらには欧州復興開発銀行(EBRD)総裁や国際通貨基金のトップ(専務理事)といった国際金融機関の要職を歴任された、経済・金融問題に関する経験と見識は世界でトップクラスに入る方です。このケーラー大統領と、昨年来、2回の金融サミットで、世界の金融危機克服に向けた対応のあり方に関する議論をリードしてきた麻生総理との間で行われた意見交換は、両首脳の深い洞察に裏付けられた、とても中身の濃いものとなりました。横で伺っていて、非常にかみ合った、聞き応えのある議論であったと、強い感銘を受けました。

●1745〜チェックポイント・チャーリー及び壁博物館視察〜1805

ベルリンでの一連の会談を終えて、宿舎から少し離れたところに位置する「チェックポイント・チャーリー」と、そこに隣接する「壁博物館」への総理の視察に同行しました。
「チェックポイント・チャーリー」は、第二次世界大戦後の冷戦期、ベルリンが東西に分断されていた時期に、ベルリン市内の東西の境界線上に置かれていた国境検問所です。「チャーリー」という検問所の名前は、人名などから取られたものではなく、ABCの「C」を表現するための通称のようなものだそうで、つまり「3つ目の検問所」という意味でつけられたものということでした。現在は、冷戦時代に「ベルリンの壁」が建てられていた跡を路上に白い煉瓦で印が付けられ、かつての東西分断の歴史を物語る旧跡となっています。また、検問所跡地のすぐ横にある、ベルリンの壁を越えて西側に渡ろうとした人々の様子を克明に紹介する「壁博物館」も併せて視察し、壁を越えるために使用された人を隠せる車両や地中にトンネルを掘るための道具、さらには空から壁を越えるために使用された気球など、多くの展示品を拝見しました。
本当につい最近と言えるほどの過去まで、人々を分断する壁がここに現実に存在し、多くの悲しい物語を生み出してきました。この場所を訪れて、自由と相互理解の大切さ、そして、そうした重要な価値を守るという、政治家や政府が負う責任の重さを改めて感じ、身が引き締まる思いでした。

●1815〜夕食/テオドア・トゥーハー

「チェックポイント・チャーリー」他の視察を終えた後、市内のブランデンブルク門のすぐそばにあるレストランで、総理夫妻、神余大使夫妻や主要随員の皆さんと夕食をすませました。

●2100(現地時間)〜テーゲル国際空港(ベルリン)発→羽田空港へ

夕食の後、宿舎にとんぼ返りし、20分程度の短時間で急いで荷物をまとめて、テーゲル国際空港へと向けて出発しました。ベルリンでの滞在を惜しむ余裕もなく、ばたばたとベルリンを後にしました。


5月4日(月) チェコ・プラハ→ドイツ・ベルリン

●0900〜打ち合わせ兼朝食会→協議の事前打ち合わせ/宿舎

今日も多忙な一日となることから、朝食の時間から、総理、総理秘書官らとともに、今日の行事や会談に関する打ち合わせを行いました。 朝食を済ませてからも、今度は同行の各省庁の関係者が集まって(写真)、今日の日・EU定期首脳協議に関する、最終的な事前打ち合わせを行いました。

●1030〜日・EU定期首脳協議→ワーキングランチ/チェコ大統領府(プラハ城)〜1315

打ち合わせを済ませ、麻生総理は、チェコ大統領府のあるプラハ城に移動し、日・EU定期首脳協議に臨みました。日・EU定期首脳協議は、毎年1回、日本と欧州で交互に開催されている首脳レベルの定期的な対話の場で、今回は第18回目に当たります。日本側は麻生総理、欧州側は、欧州議長国であるチェコのクラウス大統領、欧州委員会のバローゾ委員長などが出席して行われました。
協議では、まず前半、日・EU関係、世界経済・金融問題、気候変動・エネルギー問題、新型インフルエンザ問題などの国際社会の問題について議論がなされました。また、後半のワーキングランチでは、北朝鮮含めた東アジア情勢、アフガニスタン・パキスタン、イランの地域情勢について意見交換を行いました。ワーキングランチを含めて約2時間30分、非常に多岐にわたる分野・項目について、率直でつっこんだ意見交換が行われました。
会場も、大統領府として使用されている「プラハ城」という、非常に伝統もあり、またヨーロッパ文化の薫りのする格調の高い建物の中で行われました。EUとの首脳協議も、ヨーロッパの歴史をかじったことがある方なら一度は聞かれたことがあると思われる、かのマリア・テレジアの下で改築された際に設けられた、壮麗な装飾が施された「鏡の間」という一室で、うちとけたムードの中で行われました。アメリカのオバマ大統領も、先日、同じ部屋でアメリカとEUとの首脳会談を行ったということでした。

●1330〜共同記者会見/チェコ大統領府(プラハ城)〜1400

 共同記者会見打合せ

協議終了後、麻生総理、クラウス大統領、バローゾ委員長の3名による共同記者会見が行われ、っそれぞれの首脳から、会議の成果に関する説明が行われました。その後、日本メディアとチェコ・メディアから、気候変動問題、核廃絶を巡る日欧の考え方などについて質問がなされました。

●1420〜環境関連シンポジウム/ヒルトン・プラハ〜1440

EUとの一連の首脳会談等の行事を終えた後、今度は場所をプラハ市内のヒルトン・ホテルに移して、日本企業とチェコ企業が共同で開催している環境関連のシンポジウムに短時間参加しました。ここで、麻生総理はスピーチを行い、現在の金融機器というピンチをチャンスに変えていくことjの重要性を訴えました。また、チェコが生んだ偉大な二人の作曲家、ドボルザークとスメタナと、その二人が作曲した「新世界」、「わが祖国」という曲に触れて、低炭素革命という「新世界」を作り、環境エネルギー技術での日・チェコ協力を進めていくことによって、地球という共通の「わが祖国」を築き上げていこう、という力強いメッセージを述べられました。

●1530〜記者ブリーフ/宿舎

その後、総理車列とともに宿舎に戻り、私は総理一行と一時離れて、総理に同行している記者団の皆さんに対して、日・EU定期首脳協議の結果について、政府を代表してご説明しました。非常に多岐にわたる協議でしたので、記者の皆さんからも、非常に幅広く、かつ詳細なやりとりの様子について、多くのご質問をいただきました。次の日程までの限られた時間内でのご説明でしたので、若干駆け足になってしまいましたが、記者の皆さんからのご質問には全てお応えした上でブリーフの会場を離れることができました。

●1610〜第一次世界大戦戦勝記念碑訪問・献花/エマウジ修道院下広場〜1620

記者ブリーフを終えた後、急いで総理一行と合流し、プラハ市内にある第一次世界大戦戦勝記念碑を訪問し、総理による献花に参列しました。短時間でしたが、記念碑への献花は、儀仗兵に見守られながら、厳粛な静寂の中で進められました。

●1700〜現地在留邦人との懇談/宿舎〜1720

参加者の皆さんと記念撮影

プラハでの公式日程をほぼ終了したところで、最後に、現地で頑張っておられる在留邦人の代表の方々との懇談をホテルの最上階にあるホールで行いました。皆さんから、企業活動のみならず、文化面でも精力的にご活躍されている様子を直接うかがうことができ、とても心強く感じました。
会場は、宿舎の最上階ということもあり、宿舎近くのプラハの美しい町並みや丘の上にそびえ立つプラハ城が一望できました。プラハでも非常に忙しい日程でしたが、最後に、すこしくつろいだ雰囲気の中で、プラハの町並みを楽しむことができました。

●1900〜ルズィニエ国際空港(プラハ)発→テーゲル国際空港(ベルリン)へ〜2005

プラハでの一連の日程を終えたばかりですが、早速、次の訪問地であるベルリンに移動です。プラハからベルリンまでは約1時間のフライトで、水平飛行の時間はたったの15分。あっという間に、ベルリンのテーゲル国際空港に到着しました。ベルリンでもいろいろな行事が待っていますが、今度ばかりは、機内で作業をすることはできませんでした。

●2030〜夕食会/駐独大使公邸

ベルリンでは、明日、駆け足で多くの日程をこなさねばなりませんので、今日は、まず大使公邸にお伺いして、少しリラックスしたムードの中で、明日の一連の日程に備えた打ち合わせを行いながら、夕食をいただきました。大使公邸は、ベルリン市内の中心部近くに、大使館と隣接したところにありましたが、とても立派で歴史もある建物ということで、楽しく有意義なひとときを過ごさせていただきました。


5月3日(日) 総理のチェコ・ドイツ訪問に同行

●1000(日本時間)〜羽田空港発→ルズィニエ国際空港(プラハ)へ〜1440(以下現地時間)

今日から、日・EU定期首脳協議などに出席する麻生総理に同行して、チェコとドイツを訪問します。今朝は、赤坂の議員宿舎から総理公邸に集合し、公邸前から総理車列で羽田空港に向かい、10時に政府専用機で羽田空港から出発しました。
チェコの首都・プラハにあるルズィニエ国際空港までは11時間40分のフライトで、プラハには同じ日の14時40分頃に到着。その後、車列による移動を経て、宿舎であるインターコンチネンタル・ホテルには15時10分頃に到着しました。時差が7時間あるということで、到着してからもまだ半日弱、活用できる時間があり、これからチェコ首相との首脳会談などが待っています。長い一日になりそうです。

●1600〜宿舎周辺視察

宿舎に到着してから、短時間、徒歩でプラハ市内の視察を行いました。宿舎からパリ通りという目抜き通りを抜け、歴史的建造物に関する説明を受けながら、宿舎近くにある天文時計等を視察し、宿舎に戻りました。

●1700〜事前打ち合わせ/宿舎

視察から宿舎に戻ってから、今夕の日・チェコ首脳会談に向けた事前の打ち合わせを宿舎内で行いました。会談とその後の共同記者会見でどのような対応を行うべきか、短時間ながら、熱のこもった綿密な打ち合わせが行われました。

●1800〜歓迎式典/チェコ首相府〜1810

明日の日・EU定期首脳協議を前に、今日は、総理のチェコ公式訪問としての行事や会談が行われました。最初は、チェコ首相府の前庭で、歓迎式典が行われました。長身のトポラーネク首相と並んで、儀仗兵の栄誉礼を受けながら、麻生総理はトポラーネク首相とともに堂々と赤絨毯の上を進まれました。こぢんまりとした式典ながら、厳粛な雰囲気の中で、暖かい歓迎を受けました。

●1810〜日・チェコ首脳会談/チェコ首相府〜1855

歓迎式典を終えて、首相府の建物の中で、トポラーネク首相との首脳会談が開始されました。まず冒頭、首脳同士の関係をより親密なものにする意味で、両国の首脳のみによる少人数会談が首相執務室で15分ほど行われ、その後、首相府の会議室で関係者を含めた首脳会議の全体会合へと移りました。会談では、経済危機への対応、日・チェコ間で進められている科学技術や環境・気候変動問題等の分野での協力、新型インフルエンザ対策、北朝鮮問題などについて、意見交換が行われました。

●1900〜首脳共同記者会見/チェコ首相府〜1930

首脳会談の後には、両首脳による共同記者会見が首相府内で催されました。
記者会見では、両首脳から会談の成果について説明が行われた後、参加メディアからの質疑応答が行われました。日本メディア、チェコ・メディアの双方から、それぞれ、北朝鮮も代への対応と、国際金融危機下での両国の経済対策について質問が出され、それぞれに対して両首脳から応答がなされました。

●1925〜トポラーネク首相主催夕食会/リヒテンシュタイン宮殿〜2045

一連の公式な会談などを終えて、最後は、リヒテンシュタイン宮殿で、トポラーネク首相主催による、両首脳夫妻を中心とした少人数での夕食会が行われ、私も総理の首席随員として参加しました。

●2200〜内政懇/宿舎〜2220

麻生総理の本日最後の日程は、同行記者の皆さんとの内政問題に関する懇談会(通称「内政懇」)でした。20分弱の短い懇談でしたが、記者の皆さんからは、党首討論への対応を含めた今後の国会運営、今後の国会における補正予算案、補正予算関連法案、重要法案の取扱いと解散の時期、総選挙での争点、世襲制限のマニフェストでの取扱いなどについて質問が出され、それに対して総理は率直かつ誠実にお答えになっていました。


5月2日(土)晴れ

●終日〜宿舎待機/赤坂議員宿舎

今日は河村官房長官が他県への出張があり、私が代理で官邸の危機管理当番になりました。官邸から徒歩で15分ほどの距離にある赤坂議員宿舎に待機し、何が起きても直ちに官邸に駆けつけることができるよう準備します。ちょうど良い機会なので、資料整理などの時間に当てました。また、明日からは、麻生総理に随行しチェコ、ドイツに出張しますのでその準備もしなければなりません。お蔭様で元気に活動していますが、一番気がかりなのは地元の皆さんとの交流時間が極端に少なくなってしまったことです。官邸の仕事と地元活動と両立することはできませんので、中途半端にならないように一つ一つを丁寧に対応していきたいと思います。


5月1日(金)晴れ 新型インフルエンザ対策

●0900〜閣議/官邸閣議室

閣議終了後の記者会見で河村官房長官は下記の通り概要を説明しました。
「閣議の概要を申し上げます。国会提出案件として、「答弁書8件」について及び人事案件が決定されました。次に、大臣発言として、総務大臣から「労働力調査結果等」について、厚生労働大臣から「有効求人倍率」について、外務大臣から「スリランカの国内避難民に対する緊急無償資金協力」について、麻生総理から「海外出張不在中の臨時代理等」について、ご発言がございました。次に、麻生総理は、4月29日から昨日まで中国を訪問し、胡錦濤国家主席及び温家宝国務院総理との会談をはじめ各種行事に出席をしました。両指導者との会談では、日中「戦略的互恵関係」を具体化する観点から、特に、経済・ビジネス分野、環境、エネルギー・気候変動問題、国民交流の各分野での協力を推進していくことで一致しました。また、新型インフルエンザ問題への対応にあたっての協力をするとともに、北朝鮮問題では、6者会合の再開に向けて引き続き緊密に協力していくことを確認しました。具体的成果のある、充実した訪中であったと思われます。新型インフルエンザ対策本部会合について(下記別掲)。次に、メキシコに対する緊急支援について申し上げます。本件については、4月28日、麻生総理よりカルデロン大統領に対して、お見舞いと連帯の意を表するとともに、人類共通の脅威であるこの病害を克服するため、メキシコ及び国際社会と緊密に協力しつつ対応していく方針である旨のメッセージを発出したところであります。その具体的行動として、日本政府といたしまして、メキシコ政府からの要請に応え、第1弾として約2,100万円相当の緊急援助物資の供与を決定しました。具体的には、マスク19万枚、ゴーグル3千個、使い捨て手術着3千着、医療用使い捨て手袋3千組、手洗い用消毒液1,370本です。これらの大半は明日(5月2日)に、消毒液の一部のみ5月4日にそれぞれ日本を出発する便で輸送することになっております。また、これに引き続き、メキシコ政府からの要請を受けて、空港等での検疫強化のためのサーモカメラ20数台等を可能な限り早急に供与できるよう、手続を進めています。これらを合わせまして約1億円相当の緊急支援をすることとなります。更に、今後の状況等によりまして、メキシコ政府と十分協議の上、必要と認められれば、更なる支援について検討したいと考えております。以上でございます。」

●0925頃〜第2回新型インフルエンザ対策本部会合/官邸4F大会議室

○新型インフルエンザ対策本部会合について、閣議後の記者会見で河村官房長官は下記の通り説明されました。
「本日、「第2回新型インフルエンザ対策本部会合」を開催いたしました。WHOは、30日未明、フェーズ4からフェーズ5への引き上げを宣言しましたが、こうした情勢の変化を受けまして、総理の指示により開催したものであります。 また、昨日には、我が国において初の感染の疑いのある患者の届け出がなされたところであります。会合では、冒頭、総理から、各国の感染拡大状況に応じて、水際対策を更に徹底し、ウイルスの国内侵入の防止に全力を尽くすこと。また、昨日、国内において初の疑いのある患者が発生したところであるが、国内で感染者が確認された場合には、国民に迅速かつ的確な情報提供を行うとともに、蔓延防止のために必要な措置を弾力的かつ機動的にとるなど、事態の変化に的確に対応していくよう、重ねて指示がありました。また、対策本部員である閣僚に対しては、自ら陣頭に立って対策に万全を期すように指示がありました。続いて、対策本部員から、現状についての報告を聴取した後、基本的対処方針について協議し、お手元にペーパーを配布しておると思いますが、メキシコに限定していた対策を、メキシコ以外の国においてもとることができるようにしたほか、国内で患者が発生した場合に備えて、状況に応じて弾力的・機動的にさまざまな対策がとられるよう、改めたものであります。政府としましては、引き続き、行動計画に示された対策のうち必要なものを状況に応じて的確に進めてまいります。なお、新たな事態の展開に至った場合には、改めて対策本部会合を開催したいと考えております。国民の皆様方には、警戒を怠らず、また、一方では冷静な行動を願います。」

●1000〜国対正副/院内第22控室

大島国対委員長は別の会議と重なり欠席です。村田国対委員長代理から今後の各種法案の取り扱いについて説明がなされ、小此木議運筆頭理事より本会議の日程等について説明がなされました。

●1230〜今日の昼食はトンカツ!/官邸副長官室

今日の昼食は官邸の副長官室でとりました。新型インフルエンザの発生で「豚」風評被害も発生しているとのことから、今日は「トンカツ」にしてみました。大変美味しくいただきました。安心して食事をとることができるのは幸せなことですね。

●1300〜総理・正副官房長官打合せ/官邸総理室

現在取り組んでいる課題、今後の課題、そして日程等について総理、官房長官、三副長官の打合せが行われました。

●1630〜番懇/官邸3F南会議室

恒例の番記者の皆さんとの懇談会が開かれました。やはり新型インフルエンザに対する質問が多くありました。

●1700〜総理打合せ/官邸総理室

3日から6日までEU議長国のチェコとドイツを訪問する麻生総理に随行する予定になっています。今日はその出張の日程等について説明を受けました。

●1840頃〜総理ぶら下がり取材/官邸4F大会議室

明日は休日なので外遊出発前のぶら下がり取材ができません。そこで今日、普段のぶら下がり取材と合わせて外遊の目的などについても記者の皆さんに総理から説明がなされました。私も随員代表として総理の後ろに侍立しました。