松本純の海外リポート・外交

2009(平成21)年2月18日(水)

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公務】官房副長官として麻生太郎総理大臣に随行

写真で綴る概要報告

日露首脳会談 (ユジノサハリンスク)

 


2月18日(水)晴れ 麻生総理のサハリン訪問・日露首脳会談に随行

●0705(日本時間)〜羽田空港発→ユジノサハリンスク国際空港〜1020(現地時間、以下現地時間)

麻生総理に同行して、サハリンを訪問します。今回も、これまで同様、多忙な国内スケジュールの中、日帰りの強行日程での訪問となります。早朝、麻生総理とともに、車列で総理公邸を出発し、羽田空港へ。羽田からユジノサハリンスクまでは2時間弱のフライトです。事前の天気予報は雪ということでしたが、サハリンに着いてみると、空は真っ青に晴れていました。少し前には猛吹雪だった、という話も聞いていたので、心配していましたが、「晴れ男」の麻生総理に似合う晴天でした。気温はなんとマイナス26度。現地の関係者に聞いたところでは、ここ数日の中でも一番の寒さだそうです。今年に入ってから、韓国、ダボス(スイス)と、寒い土地への総理出張への同行が続いてきましたが、今回はさらに上をいく寒さです。寒さに負けないように、充実した総理訪問となるように、私もがんばりたいと思いました。

●1055〜宿舎(パシフィック・プラザ・ホテル)着

現地での案内役としてお手伝いいただいた在ロシア日本国大使館の北川剛史さんと宿舎のロビーで。

●1135〜日露首脳会談〜1315/サハリン州行政府

ユジノサハリンスクに到着後、麻生総理は、宿舎での短い休憩時間をおいて、早速、メドヴェージェフ大統領との会談に臨みました。人数を絞った少人数での首脳会談の後、私も首脳会談の席に加わりました。会談は予定時間を超えて、1時間半以上に及ぶものとなりました。総理とメドヴェージェフ大統領とは、すでに昨年のペルーでのAPEC、今年1月の電話会談と、頻繁に意見交換を行ってきていますが、今回も、これまで同様、非常に率直な意見交換が行われました。会談内容は盛りだくさんで書ききれませんが、北方領土問題、極東・東シベリアでの効力、今後の政治対話の進め方など、幅広い分野について、つっこんだ意見交換が行われました。

●1320頃〜総理ぶら下がり記者会見/行政府

また、首脳会談終了後、総理は、同行記者の皆さんのぶら下がり取材を受けられました。

●1420〜記者ブリーフィング〜1500過ぎ/日本センター

日露首脳会談終了後、麻生総理は、ユジノサハリンスクの南方にあるプリゴロドノエにある液化天然ガス・プラント「サハリンU」の稼働式典に参加されました。私は、日露首脳会談の成果について同行記者の皆さんに政府を代表したご説明するという重要な役目がありますので、この式典には残念ながら参加できませんでしたが、「サハリンU」は、日本の天然ガス輸入量の7.2%の液化天然ガスを日本に輸出することになる、エネルギー政策上とても重要なプロジェクトです。記者の皆さんへの説明(ブリーフィング)は、会談が長時間であったこと、また我が国にとっても非常に重要な日露関係に関わることから、記者の皆さんからは非常に多くのご質問をいただきました。正確に会談の様子をお伝えできるように、精一杯がんばりました。

●1730過ぎ〜ユジノサハリンスク国際空港発→羽田空港〜1825(日本時間)

記者ブリーフの後は、早くも帰国のためにユジノ・サハリンスクの空港へ移動です。麻生総理とは空港で合流しました。出発時間は少し遅れてしまいましたが、非常に順調なフライトでした。

▼所感

今回の麻生総理のサハリン訪問は、6時間強という非常に短い滞在時間でしたが、非常に密度の濃い訪問になりました。
メドヴェージェフ大統領との日露首脳会談も、予定時間を超えて、非常に率直で実りの多い会談となりました。日本とロシアとは、これまでも国際社会の諸課題への取り組みなどについて、緊密な意見交換や協力を行ってきていますが、今後は、さらに、アジア太平洋地域における日露協力が重要になってくると考えられます。5月に予定されるプーチン首相の訪日や、今後予定される様々な国際会議などの機会を通じて、今後いっそう、対話が進んでいくことを期待しています。


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